無楽斎の極小右記

日々の雑感や読んだ本のこと、また西荻窪 をメインとした杉並区とその周辺の街歩き情報を中心にアップします。

タグ:アベノミクス

産経新聞(笑)の特別記者だという田村秀男氏の妄言(笑)はこちら。

http://tamurah.iza.ne.jp/blog/entry/3091415/


この記事が書かれた日から数日経った今日も日経平均は暴落したので、馬鹿に追い討ちをかけるようで申し訳ないが、仕方が無い。

『もともとアベノミクスを冷ややかに見ていた国内一部大手メディアが「それみたことか」とばかりはやしたて、「アベノミクス失敗の前兆」という中国紙に唱和した。』

いわゆる左翼的(としておきます)なリフレを信仰していない人は少なからずおり、そういう人たちは当然アベノミクスを冷ややかに見ているわけで、それを『中国紙に唱和』などとほざいているのはさすが産経クオリティと言ったところか。


『株価乱高下の仕掛け人はヘッジファンドなど海外の投機筋である。そもそもマーケットには投資家たちの不安心理からくる「揺らぎ」が付き物で、一本調子での相場の上昇はヘッジファンドなど投機筋につけ込まれやすい。』

株価乱高下の仕掛けがヘッジファンド?ということは、下落だけでなく上昇もヘッジファンドのせいだと認めるんですかね。(私はそうは思わないけど。)
失礼ながら学問的な裏付けの乏しい政策を持て囃したことが原因で、根拠なきプチバブルが発生したのではないか。

『もともと日本の株式市場には特有の脆弱性がある。本欄でも以前からしばしば指摘しているが、日本株価は極めて単純な法則に支配されている。円高は株安、円安は株高、というもので、ウォール街の投資ファンドがコンピューターの日本株の自動売買プログラムに組み込んでいる。』
ホンマかいな。って言うより、そこまで投資ファンドとやらは単純ではありません。
『円高は株安、円安は株高』の『自動売買プログラム』って、こんなにも幼稚すぎるファンドが21世紀に果たして存在するだろうか(笑)。
田村秀男が脳内でくだらないことを妄想するのは勝手だが、他人を無知呼ばわりするのはあまりにも恥ずかしく滑稽なことなので、やめた方が良いですよ、と忠告しておこう。

http://www.sankeibiz.jp/macro/news/130530/mca1305302127013-n1.htm

そもそも、内閣府が主催したという「アベノミクス」の役割を議論する国際会議って何だ(笑)。
自身の政策が誤りでないと、わざわざ国際会議を開催し、スティグリッツなど、左翼的な経済学者に頼ってでも必死で主張する政府。
異常だ。

本日の出来事を時系列で書くとしよう。まず、昨日日銀の黒田総裁が記者会見で「長期金利を抑え込む」ことを繰り返したにもかかわらず、その手段について満足な説明がなかったと知った。

恐らくそれが呼び水となり、前日に「長期金利を抑え込む」との発言があったにもかかわらず、午前中に長期金利が1%超になってしまった。

昼休みにブロゴスを閲覧すると、

「日経平均4万円も夢ではない―武者陵司(武者リサーチ代表)」という記事が掲載されているのを見た。

http://blogos.com/article/62842/?axis=g:0

この人は立派な経歴を持った人であることをあらかじめ述べておきたいが、それにしてもこの文はちょっと軽薄というか、株高に浮かれてしまった業界人の恥ずかしさがあからさまに出ているようで、かつてのバブル期の学習能力がないのかとぞっとしたのだった。

結局、午後2時過ぎに株価の暴落を知った。
明日以降株式市場や債券市場がどうなるかは分からない。ただ、もう黒田マジックは通用しないだろう。アベノミクスバブルは恐らく崩壊したのだ。

実態のない、すなわち実体経済の裏付けのない株高。
市場参加者もバブル経済当時とは様変わりしているから、学習能力ないのか?とか批判するのも虚しいところだけれど、今回の事象からくる副作用はかなりのものになるだろう。
株はもちろんのこと、日銀に買い支えられているREITの値上がりは明らかに異常である。
5年後、10年後に市場が果たしてどうなっているか…。
証券系エコノミストは、ポジショントーク全開でアベノミクスを褒め称えているけれど、何年か先にはまた地獄を見ることになるよ、恐らく。
えっ、もうその時には定年退職してるって?

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