無楽斎の極小右記

日々の雑感や読んだ本のこと、また西荻窪 をメインとした杉並区とその周辺の街歩き情報を中心にアップします。

カテゴリ: 科学

ジャレド•ダイアモンド風の題名にしてみました。

最近、ツイッターでウナギが絶滅の危機にあるというツイートを読んだ。
実はウナギ、5年について一度ぐらいしか食べない(嫌いではないのだが)ので、特に思い入れはないんだけど、色々と考えさせられる。
以前ツイッターでちょっとつぶやいたのだが、三重県の桑名市でハマグリの漁獲量が激減したんだけど、その後地元の漁協の努力が実って、今ではそこそこ漁獲量が復活しているという事実がある。
これだけではなく、他にも事例はいくつもあるのだけれど、地域の漁協で対応できる沿岸漁業レベルでは、皆で示し合わせることで水産資源を保護できるのだ。しかし、沿岸漁業ではないウナギの場合(後に鯨についても言及する)、のようなものでは途端にただの漁獲競争になって、資源保護などという観点がスッポリと抜け落ちてしまうようだ。

現在、ウナギの生息数は激減しているらしい。生態系ではその分を埋めている生物が何だかわからないけれども増えているはずだ。
もし仮に、世界各国がウナギの漁獲を制限することになっても、これまでのウナギのニッチを埋めてきた生物とウナギとの競争があるわけで、
単純にウナギの生息数が増えるわけではないだろうと思う。

さて、ウナギと同様に日本人が乱獲しているのは鯨である。
杉岡さんが指摘するように、鯨は日本の伝統食ではないだろう。

http://sugikoto.cocolog-nifty.com/kotoku/2010/03/post-40f0.html

多くの地域で食べられていたのは昆虫であるし、今では廃れているが、鯨食よりは犬食の方が盛んだったかもしれない。

まあそれはよい。現在日本人が食する鯨は年間4000トンとのこと。

http://www.j-cast.com/2012/11/18153822.html?p=all

10トンの鯨だと400頭分だ。数でいえば大変な漁獲量ではなかろうか。
ただ、日本人一人あたりの消費は年間40グラムだ。これが日本の伝統食とやらの実態である。しかも、同数の鯨肉を在庫として抱えているのだ。

伝統的な漁獲法ではない漁法で、わざわざ遠洋にまで出かけて、調査捕鯨を称し、食べもしないのに鯨を乱獲していると指摘されて反論できるだろうか。鯨肉が余っているのに鯨漁を強行しようとするのには何か利権があるのではないかと思う。

興味深いことに、業界団体はこういうコメントを出しているそうだ。

「商業捕鯨再開を目指す日本捕鯨協会は「世界の鯨類が食べる海洋生物の量は世界の漁業生産量の3~5倍に上る。クジラを間引くことで人間が魚を利用することができる」などと反論している。」

この内容が科学的に正確であるかどうかは分からない。だが少なくとも、鯨が生息している状態でバランスが取れているのが生態系なのであって、人間が勝手に間引くと称してそのバランスを崩せばどうなるか。
ごく一部の鯨利権の方々のエゴが原因で、世界的な海洋生態系のバランスがメチャクチャになっては困るのだ。


(注意)
良い子へのお知らせ
欧米人がクジラを獲るなと主張するのに対抗して、一部の日本人は、「だったら欧米では牛を食うな」と主張することがあります。
言うまでもありませんが、クジラは野生生物。牛や豚は人が食するために改良された家畜なので、その指摘は全くの的外れです。その証拠に、日本人が家畜である馬を食べても欧米人は問題にしません。
こういう一部の日本人の主張、グローバルスタンダードではバカにされるだけなので気をつけましょう。

今日のフジテレビ スーパーニュースの特集は秀逸だった。
EM菌なるもの(光合成細菌だと称しているが、市販されている商品には乳酸菌しか含まれていないようだ)を散布することによってセシウムを減少させることができると詐称している比嘉照夫を追求したものだ。
実験結果からEM菌に効果のない点を追及されて比嘉照夫が満足に反論できず、波動がどうのこうの、疑似科学特有のタームを持ち出して必死に誤魔化そうとしていたのは滑稽であった。
元々科学に詳しい人は、比嘉照夫の言動やらEM菌とやらを嘲笑していたんだけど、マスメディアのレベルで報じたのは、今回が初めてではなかろうか。
比嘉照夫は琉球大学名誉教授らしいんだけど、琉球大学の皆さんに科学のリテラシーはないんですかね。

http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-iryohi/09/kekka1.html

国民医療費も、人口一人当たり国民医療費も増加傾向に歯止めが効かない。

テレビや週刊誌、ネットなどで過剰に広告されている健康食品については以前にも取り上げたかもしれないが、こんなもの、単なる食品扱いのもので、どれだけ摂取したところで健康になるわけではないことは、近年の医療費の高騰で間接的に説明がつく。
あえて商品名を書いてしまうが、皇潤だろうがセサミンだろうが、どれだけ摂取したところで健康に良いわけではない。薬じゃないからね。もし仮にあなたが摂取して健康に良いと感じたならば、それは錯覚である。
もし、健康食品が自分には効き目があると考えている人がいるんだったら、公的医療保険制度から脱退していただいて、病院にかかる際には是非とも全額自己負担でお願いしたいものである。


不況下でもミリオンセラーを生み出す幻冬舎の強さの秘密…?

http://blogos.com/article/46086/

なのだそうだ。
例によってリンクが切れるといけないので引用しよう。


『出版関係者なら知らない人はいない「幻冬舎」。創立から18年間で15冊ものミリオンセラーを世に送り出している出版社です。10万部売れればベストセラーと言われる出版業界で、なぜ幻冬舎は100万部のミリオンセラーをたくさん生み出せるのでしょうか?その強さは、幻冬舎の社長である見城徹さんの出版に対する考え方から強さの秘密を探してみました。
■売れたものを徹底分析
出版の世界では、よくベストセラーになった本を、
「あんなくだらない本、売れてもしょうがない」
と言う人がいます。でも、こうぼやいてばかりでは、自分が作った本が売れないことの、負け惜しみにしか聞こえません。売れたものは、リスベクトしましょう。ヒットしたもの、ブームになったものは「すべて正しい」と思っていなければ、本当の意味でビジネスに向かっていくことはできないと見城さんは言います。人よりも高いところに立ち、大衆を見下し、傲慢な姿勢をとっている限り、ヒット作は作れないのです。
ヒットしている商品やブームになったものがあれば、見城さんはいつもそれを自分なりに分析しています。考えても、わからないこともありますが、それでも否定してはいけないのです。そこには自分が知らない価値が存在しているからです。自分がそれを面白いと思うかどうかは、単なる主観ですが、売れたことは、動かない現実なのです。現実は、必ず主観に勝るのです。
ヒットしたものを前にすると、「自分の作った本のほうが面白いのに」「自社の製品のほうが優れているのに」と考えてしまいがちですが、。まずは、そうした無意味な自己肯定を捨てましょう。ビジネスマンは、「売れる」という厳粛な事実に対して、どこまでも謙虚にならなければならないのです。ヒットに通じる道の入り口は、売れた商品にしかないのです。
■新しいアイデアを探す
見城さんは、休日によく街を散歩するそうです。街には、いつも新しい発見や刺激が満ちているからです。一番面白いのは、やはり看板です。化粧品、新しくリリースされたCD、風俗店……など、それらに関係する人たちが、すべて何かを売ろうとして、懸命になっています。そこには、如実に「今」が表れています。見城さんは街からも絶えず新しいアイデアを探しているのです。』

    何故この記事を取り上げたか?実は単なる偶然。たまたま手元にあった古新聞に、『がんと補完医療』という幻冬舎ルネッサンス社刊の広告が掲載されていたからだ。
   この本、説明するまでもないが、いわゆる健康食品(この場合はマイタケ)を摂取すればがんの予防に役に立ちますよと、違法行為スレスレの表現で本にした、三流出版社が刊行する詐欺紛いの書籍である。一流出版社なら、不況下でも手に出さないジャンルであろう。いつ行政処分されるかわからないからね。

    なんか虚しいですね。詐欺紛いの書籍の出版を一方でしておきながら、「ミリオンセラー」を誇るって。

今日はYahooで「糖質制限ダイエット」が何故だか多く検索されているようだ。
以前にも書いたけど、糖質制限ダイエットって身体にいいものでは無いですからね。
もう100年以上前にアメリカで一時流行したんだけど、実は健康に良く無いダイエット法だとその当時からわかっているものなのだ。

基本的に、何かの成分の食品の摂取のみを制限するダイエット法や、何かの成分の食品のみの摂取を推奨するダイエット法は身体に悪いと考えて間違いない。
ダイエットに王道なし。食品の摂取量を全体的に減らすことと、運動量を増やすこと。健康的に痩せるにはそれ以外にはない。

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